あぷラビ過去ログ 第4集
#61 見切発車 あぷラビ お盆
「ああ、もうお盆ですね。さつき姉さん」
と、後輩の川谷君がさつきに話しかけてくる
「そう見たいね。もうすぐ遊べるねv」
やたら元気をさつきがする
「さつきさんは実家に戻ったりはしないんですか?」
さつきにたずねる川谷
「実家には戻らないけれどお家にはもどるよー」
何気なく返答するさつき
「そーいう川谷君はお盆の間何か予定でもあるの?」
口を挟みこんでくるなるみ。
「ええ。僕は群馬のほうの実家に里帰りします――なるみ姉さんは?」
馬鹿正直に答える川谷
「しばらくはお墓の中に篭ろうかな。」
笑いつつ軽口をたたくなるみ
「ああ。それはいい考えですね」
同意してくる川谷
「・・・・・・・・うん。」
#62 見切発車 あぷラビ 日本語難しい
「ねぇ、そういえば八月に新しく配属されるっていう人どうなったのかしってる?」
めずらしくなるみがさつきに話しかけてくる
「えー? 誰それ?」
一言さつきが答える
「・・・・・・あれ?前に配属されるって話しあったよね。というか当時結構噂されてたじゃない」
不安になりつつ確認をとるなるみ
「――んー」
しばらく考え込むさつき
「優秀な社員らしいぞ」
珍しくいる課長が耐えかねず口を挟んでくる
「はぁ。そうなんですか」
ぜんぜん感情のこもってない事務口調でなるみが受ける
「――で、いつごろ配属されるんでしょうか?」
とりあえず聞かなきゃならないだろうなという雰囲気に負けてなるみが課長に問いかける
「お盆のころ・・・だけだな。」
課長が答える
「幽霊ですか?」
なるみが間を入れずいう
「――お盆のころからだな」
#63 あぷラビ あの人
「新しくくるヒト、どうも若い男らしいよ」
さつきがいう
「ぉ?」
なるみが反応する
「いろいろ調べてみましたヨー」
自慢げに笑いつつさつきが語る
「さつきちゃんすごいよ!いったいどこで調べたんだい」
珍しくなるみがさつきを褒め称える
さつきは首を窓際にむけて答える
「―――本人から」
「もう来てるんだー・・どんな感じだった?」
なるみが小声で問いかける
「実はね、知り合いだったんだよ!」
さつきにしては珍しく語尾を荒くする
「――出会い系で?」
なるみが相槌をうつ
「ちがうー。同じ大学だよー・・・・というかなるみも知ってるヒトだよ!」
「マジッスカ」
#64 あぷラビ 代行
「やぁ」
歓迎会の席、翔一の姿を横目で確認し、なるみは同じく挨拶をする
「本日よりこの部署に配属された吾妻夾大学卒業した鳥原翔一です。よろしくおねがいします」
律儀な自己紹介をする翔一
「ああ、なるみです。よろしく」
微妙に笑いを抑えつつなるみが無関心を装い返答する
「で、問題があるんだ。聞いてくれ」
翔一が話を切り出す。その場に来ていた総勢6名が注目する
「新人歓迎会を開いてくれてありがとう。心からお礼を言うよ。でもさ――」
すごい流暢な流れで話し出す翔一
「みんなお酒飲んで誰が帰り車を運転するんだい?」
「ああ、心配しなくても大丈夫だよ」
さつきが反応する
「君の先輩になる川谷君がもうそろそろ迎えにくる手はずだから」
「あれ?翔一君の仕事ってタクシー代行だったっけ?」
#65 あぷラビ 大人社会
「川谷の携帯に繋がらないんだけどどうしよう・・・」
さつきがなるみに話しかけてくる
「ん? ああ、いつものことじゃない。メールでも打っとけば?」
なるみが適当に言い返す
「うん」
夜風がやたら冷たい中、立ち呆ける
「・・・・・なぁ。川谷って奴、ほんとに迎えに来るのか?」
翔一がさつきに問いかける
「あ、うん。新人君を見てみたいっていってたから来るんじゃないかなぁ」
さつきが答える
「というか何で彼を会に誘わなかっt――」
「仕事で忙しいんだよ。きっと」
翔一が素朴な疑問を問いかけ、なるみが遮る
「あまりそこあたりに深く干渉しないほうが身のためよ。新入り君」
ヒトミが翔一の背後でぼそりとつぶやく
「――ご忠告ありがとう。気をつけるよ」
#66 あぷラビ 電子レンジ
「ふう・・・ほんとに熱いですねルード隊長」
ペギーが日光浴を楽しみつつ言う
「じゃぁ、日陰にいなよ」
ルード隊長が言う
「いや、せっかくの休みですから。せめて日焼けでもしとかないともったいないじゃないですか」
ペギーが否定する
「ああ、そしたらあそこに入ったらどうだい?」
ルード隊長が巨大な箱を指差す
#67 あぷラビ トワイス
「ラッシー隊長! お腹がすいたであります!」
部下のトワイスが隊長に向かって不平を言う
「あんた昨日あれだけ肉食べたじゃないのさ」
あきれ口調で戦士ラッシーは言う
「昨日は昨日であります!今日は今日であります!」
理屈にもなってないようなことをいいはるトワイス
「あー、じゃぁ狩に出かけるとするか。おまえら」
「ところで、ほかの部下たちが居ないのでありますが、みんな何をしているのでありますか?」
トワイスが疑問を口にする
「あー。。なんかお盆で里帰りしてるみたいだよ。トワイス、あんたはどうなの?」
ラッシーがやる気ない調子で応答する
「帰る場所なんてないのでありますっ!」
「・・・そうか」
トワイスのやたら強い口調の中に含まれている何かを感じ取り、ラッシーはこれ以上の詮索をやめる
#68 あぷラビ 開かずの扉
「ああ、そういえば三階西階段側女子トイレの開かずの間って知ってる?」
なるみがなんとなくさつきにぼやく
「ん? 怪談?」
むくっと起き上がりさつきが答える
「おまいさんまた寝てたのかヨ」
ブースの仕切りからなるみが顔をのぞかせさつきを睨む
「いや、瞑想よ。いいデザインの構想を練ってたのさ」
さつきが軽くあしらう
「で、開かずの間だけど、どうせ暇そうだし今から気分転換にみいってみよーか」
なるみにしては珍しく能動的にさつきを誘う
「何で階違いのトイレに寄らないといけないのサー」
不平を言いつつすでに行く準備を整えたさつき
「あー・・・使われてる」
大きなダンボールとクッション抱えてたさつきが残念そうにつぶやく
「何でそんなクッション持ってるのさつき」
素朴に問いかけるなるみ
「いや、だってここって寝室でしょ?」
「・・・・ああ、なるほど。そういえばいってたなー。田中さんあたりが。」
なるみが一人納得する
「なんかいつも誰かがいないーって。」
「ウチの階にもつくろうか?」
「いや、すでにあなた自分の持ち場で寝れてる時点で必要ないでしょ」
#69 あぷラビ 新入り君
「時間が足らないんだよなぁ・・・」
翔一が頭をかきむしりつつぼやく
「お。新入り君悩み事かい?」
先輩のヒトミが翔一に話しかけてくる
「あ、ヒトミ先輩おはようございます」
「おーおはよー。 で、なんだい問題は?」
ヒトミが翔一の机を覗き込み詮索する
「いえ、例の500人電話調査アンケートの統計をとってるんですけど・・・入力だけで終わりそうもなく。。」
苦心し翔一が言う
「あー。わざわざ打ち込む必要ないよ新入り君」
目を輝かせて任せなさいという調子でヒトミが言う
「私には翔一って言う名前が――」
小声で不平を言う翔一。無視されパソコンをヒトミに占拠される
「エクセルでここのリスト化をすれば――こうして――こうすりゃいちいち入力しなくても済むんだよ」
手馴れた様子で入力準備をするヒトミ
「おお!すごいです先輩!」
感動する翔一
「これからがんばれ。新入り君」
まるで子供相手にしているかのように翔一の頭を軽くたたきヒトミが去っていく
#70 あぷラビ 忘れられた存在
「あー。これから就活やんないといけないし、もうプー生活でだらだらと暮らせなくなっちゃうなー」
妙に現実的なことを口走るサマラビット
「もっとごろごろだれてたい・・・」
と毎度のことながらフローリングの床の上でダレ始めるサマラビット
「やー! 久しぶりーv」
いきなりフェードインしてくる赤褐色の物体――アプリンがやってくる
「・・・・・・。」
びっくりするサマラビット
「あー。今までお盆でずっと里に帰ってたんだよー。 サマラちゃんお土産いる?」
とりあえず事情を説明するアプリン
不審がるサマラビット
「というかお前誰だよ」
#71 あぷラビ ラッシーとルード
「よう。タバコ吸うか?」
ラッシーがルードにタバコを勧める
「いや。俺は吸わないよ」
軽くあしらうルード
「そっか・・・。」
どっこいしょと重い腰を下ろし、遠くを見つめるラッシー
「・・・で、俺をここに呼び出したりしてなんか用か?」
ルードがラッシーに問う
「――まぁそう急かすなって」
ラッシーがそう答えつつルードを軽く睨み付ける
「・・・ペギーのことか?」
ルードはうすうす感づいたことを口走る
「――ああ」
思ったよりも軽く認めるラッシー
「ペギーは渡さんよ。」
即座に釘を打つルード
「まぁ・・どうしてもっていうのならば――」
「どうしても駄目っていうぞ。」
#72 あぷラビ 待遇の温度差
「あ、新入り君今日の夜時間空いてる?」
ヒトミが新入りである後輩の翔一に話しかける
「え・・・・まぁ、特に予定はありませんけれど・・」
何か仕事任されそうだなとやな予想が脳裏をよぎり珍しくどもる翔一
「ヨシ。それじゃ一緒にご飯食べに行かない?」
ヒトミの予想外の提案に安堵を示す翔一
「それならば喜んで」
「あ、川谷君。今日の夜時間空いてる?ちょっとお願いがあるんだけどぉv」
ヒトミが同僚の川谷に話しかける
「え! あ・・・いえ。はいもちろん!まったく空いてます」
突然の告白に動揺を示す川谷
「あー。よかったーv」
喜ぶヒトミ。それを見て照れる川谷
「それじゃ、私の代わりに市場調査のファイルまとめる仕事今日中に済ませてくれるー? 今日ちょっと用事があってぇv」
#73 あぷラビ さつきの頭
「ああ。そういえばさつき先輩って頭いいんですか?」
翔一がなるみに話しかけてくる
「ん? どうして急に?」
気になりなるみが翔一に訳を問う
「なんかいつも仕事してないみたいだし、机に向かってもすぐに済ませちゃうから・・ものすごく能率の高い人なのかなと」
翔一がなるみに事情を話す
「あー」
なるみが理解を示す
「そう思ってた方がいいかもね」
「ところで、なるみ先輩、俺のこと覚えてます?」
翔一が話題を変え再度問う
「いや。 こんな奴いたっけかなーって程度に・・・ さつきから聞いてようやく君を関連付けられたって感じで」
なるみが苦笑いをしつつ答える
「あー。やっぱりそうですよね」
同意する翔一
「俺もさつき先輩となるみ先輩とは在学中あんまり接点なかったんですが――さつき先輩はあり得ないほど詳しく覚えててくれて」
ため息混じりにちょっと迷惑かな。という感じで翔一がなるみに解説を添える
「ああ。それはきっと君に好意があったんじゃ?」
んなわけないだろーけど。と軽く笑いつつもなるみがいう
「光栄ですね」
#74 あぷラビ なるみの予感
「あー。さつき」
椅子の背もたれを倒し隣のブースを覗き込むようにしてなるみがさつきを呼ぶ
「うぁ!」
さつきががばっと起き上がる。額についている赤い跡が。
「昨日、翔一君があなたのこと頭いいってべたほめしてたわよ」
さつきが寝ていた件については関心がないのか本題を切り出すなるみ
「・・・・え?・・っえ?」
事情が飲み込めないのか混乱するさつき
「翔一君が『自分のことちゃんと覚えてくれたさつき先輩かっこいいv』 って」
脚色と捏造をしてさつきに説明をするなるみ
「ぁ・・いやーv そんな――ねぇv」
ほめられた子供のように照れるさつき
「――さつき? 顔赤いけど・・・」
#75 あぷラビ 翔一の近隣事情
「家にごみの日に捨てられなかったごみ、もぉどんどんたまってサ」
翔一がヒトミに話しかける
「ちゃんと朝出勤のときにでも持っていきなよ」
笑いつつヒトミが返す
「いや、出かけるころにはゴミ回収終わっちゃっててさ・・なんか早くて。うちの地区」
翔一が食い下がる
「じゃ、夜のうちに出しちゃえv」
悪そびれたわけでもなくヒトミが言い放つ
「んな事したらお隣さんが殴りこんでくるからできないヨ」
#76 あぷラビ 近隣憎悪
「あー。もう時間かぁ・・・」
あくびをしつつ翔一が身支度を整え、出発する準備を済ます
「原付、燃料大丈夫だよな・・・よしっ」
日差しが出ている午前8時。駐輪場の前に車が停めてある
「ありえねぇ・・・」
これでは原付が出せないじゃないか。と翔一が怒る
「しょーがないなー」
ポケットから携帯を取り出し――付属しているカメラでこの車を多角面から撮影を開始する
「――ああっ・・・御免なさい――」
保育園に園児を預けてきただろう車の保護者が翔一のただならぬ様子に気づきあわてて駆けつけてくる
「今出しますっ・・」
翔一とは目をあわさずに髪で顔を伏せつつに。その母親
「今度停めるんでしたら、隣の家の駐車場の前をふさぐ形で停めてくださいね」
#77 あぷラビ 清潔と不清潔
「最近、蚊がたくさん発生してて蚊取り線香は離せないね」
さつきがなるみに話しかける
「ん。あー。私のところは液体の方を使ってるけど、そうだね」
なるみが返答する
「最近、コバエが発生して蚊取り線香が離せないな」
翔一が川谷に話しかける
「あー。俺のところはゴキジェット使ってるけど、そうだなー」
川谷が答える
#78 あぷラビ 冷房
「あー。夏ももう終わりだってのに暑いねー」
アプリンがクーラーのリモコンを取り出しつつ愚痴をこぼす
「クーラーの設定温度は高くしようね。節電のために」
ごろ寝をしつつサマラビットが言う
「あー。でもそんな必要ないよサマラちゃん」
珍しくアプリンが反論する
「なんでさ」
ちょっとドキッとしつつサマラビットがいう
「外のほうが涼しいんだもん。温度上げる必要ないよv」
自信満々の笑みを浮かべてアプリンが答える
「じゃ、窓開けようよ」
#79 あぷラビ 川谷くん
「あ、翔一君、今週の土曜日映画見に行かない?華氏911ってやつ」
ヒトミが翔一に話しかける
「お。いいですね」
快諾する翔一
「それじゃぁ、12時に爬虫類像前で待ち合わせね」
「わかりました」
「あー。川谷君。ちょうどいいところに」
ヒトミがにっこりした様子で川谷に話しかける
「え?」
ヒトミが川谷に話しかけるときはたいていロクな事がないと学習した川谷は警戒する
「今週の土曜日なんだけどぉ・・・暇?」
みょうにぶりっこしつつヒトミが問いかける
「ああっ!残念その日やらなきゃならないコトがあって忙しいんです!」
ヒトミに口実を理由に断る川谷
「・・・ちぇ。せっかく映画のチケットいっぱい手に入ったからみんなで行こうと思ったのに・・・ あ! なるみ土曜暇?」
#80 あぷラビ 屋と屋根
「あー。台風が来るんだってねー」
川谷が翔一に話しかける
「ぬれそうだな」
翔一が軽い口調で答える
「俺のボロ屋、吹き飛びそうだし・・」
川谷が困ったように言う
「あー。おまえんところ二階建てだから大丈夫だろ?」