あぷラビ過去ログ 第5集

あぷラビ過去ログ 第5集



#81 あぷラビ 中学部活動

 「台風、激しいね」
 外で雨が降り、窓に水が伝っていくその光景を眺めつつヒトミがつぶやく
 「いいね。雨っていうのは」
 軽い調子で翔一が話題を拾う
 「ぬれるし汚れるしであんまりよくないよー。」
 さつきが横槍を入れる
 「でもさ、人間の本能であるじゃん。わくわく感っていうか・・サ」
 翔一がさつきに言う
 「――そぉーかな?」
 困ったような表情を浮かべるさつき
 「あー。私わかる。」
 翔一の意見に同意してくるヒトミ
 「雨が降ると部活休みになるからね」


#82 あぷラビ アパートの悲劇

 「夜クーラーつけて寝るのはやめとけよw」
 川谷が翔一と会話している
 「いや、夏も終わりかけとはいえ蒸し暑いしさ」
 翔一が言い返す
 「電気代かかるし、何より空気悪くなるし、風邪引いたらもったいないだろ?」
 川谷が模範論を語る
 「でもさー。俺の場合、2階建てのアパートなんだよね」
 翔一がため息混じりに語り始める
 「上の階のヴァカがいつもエアコンつけてるからむさ暑い風ばっか入り込んでくるんだよ」
 両手でその蒸し暑さを主張する翔一
 「・・・隣人関係たいへんだなー」


#83 あぷラビ 主張

 「マヨネーズをとにかく何でもかけるヒトの気が知れないよねー」
 ヒトミがなるみに話しかける
 「あー。うん。カロリー高いしね。」
 書類を斜め読みしつつ相槌を打つなるみ
 「でも、キムチにマヨネーズは合うよ」
 途中、さつきが割り込んでくる
 「あ、さつき。居たんだ」
 びっくりするヒトミ。気にしないさつき
 「ヒトミもマヨネーズそんなに嫌わないで今度食べてみなよー」
 さつきが薦める
 「あー。今度やってみるよ」

 「マヨネーズって食の王様だよねー。嫌うヒトの気が知れないねー」
 ヒトミがなるみに話しかける
 「・・・・ヒトミ?――いったい何があった?」


#84 あぷラビ 対比

 「最近、めっきり仕事がないわけだが・・・大丈夫なのだろうか我々の将来は」
 ルード隊長がぼやく
 「うーん。そうですねぇ。でも一応食料調達頑張ってるじゃないですか」
 ペギーが答える
 「我々の役目は護衛だぞ。そもそも最近何も出てこない――」
 珍しく愚痴るルード隊長
 「軍人と葬儀屋は仕事を求めちゃいけませんって」
 軽くなだめるペギー
 「ん。ああ。そうだな」
 気のない返事をするルード隊長

 「どうせ暇だし、ルード隊長のところに顔見せでもするかお前ら」
 勇敢なる戦士ラッシーが声を上げる
 「おー。いいっすね。隊長」
 部下の一人、トワイスが賛同する
 「あー。めんどい。俺は食糧貯蔵庫あたる」
 もう一人のほう、リーバが頭をかきつつ去っていく
 「あ、ボクも妹の面倒を見ないといけないので・・・」
 「ああ。自分も生まれたばかりの子供の世話をしないといけませんので・・」
 また去り、最後の一人も同じようにして去っていく
 「大丈夫なんですかねぇ・・・ここの隊」
 トワイスが遠くを見つめつつつぶやく
 「おい。やっぱり作戦変更だ」
 戦士ラッシーがトワイスに言う
 「今帰っていった奴しばきに行くぞ」

#85 あぷラビ ダメダメになる

 「やーげんきかー?ちゃんと就職活動やってるかー?」
 サマラビットの部屋に入るや否やピージェーさんがいきなり言い放つ
 「うー」
 いきなり痛いところを突かれたサマラビットは唸る
 「ちゃんといろいろ調べとけよー。ってサマラちゃんは何がしたいのさ」
 一応人生の大先輩なピージェーさん
 「んー。まだ考えてない」
 別にいいだろうよ。。という感じでサマラビットは答える
 「その調子だとダメダメになるぞ。おじさんみたいに立派な仕事にはつけんよ」
 と誇らしげに自分の胸をたたく
 「・・げふっ・・・げふっ・・・・!」
 咳き込みなだれ込むピージェーさん
 「! ピージェーさん大丈夫ですか!大丈夫ですか!」
 あせるサマラビット
 「俺みたいには・・・なるなよ」
 「――健康には最善を尽くします」

#86 あぷラビ 丘の上のケーキ屋さん

 「俺は最近経営っていうものを考えるようになったんだ」
 翔一が突然脈絡もなく語りはじめる
 「経営?なんでまた」
 川谷が尋ねる
 「俺の住んでる寂れた駅の近くで経営しているケーキ屋の収入について気になって・・サ」
 軽い口調で答える翔一
 「寂れた言うなヨ。」
 律儀に反応する川谷
 「で、そこのケーキ屋なんだが、人の通りも微妙なんだが、何より売れてないっぽいんだよな。帰りがけに買おうと思うんだが、店が閉まる時間早いし、 割高だから甘いものを買うときはその近くのスーパーに行っちゃうしさ」
 長い文章を早口でまくし立てる翔一
 「なるほど。」
 素直に同意する川谷
 「そして、俺は経営というものの奥深さを再認識したのだ」
 自己陶酔しているそぶりを見せて翔一が再び口を開く
 「売れなきゃ残る。残り物を何日も店頭に置く。質が悪い。誰も買わなくなる。売れなくなる・・・・と」
 えらそうな口ぶりで語る翔一
 「あー。買いたくないねぇ・・ソレは」
 なんだかだるそうな調子で相槌を打つ川谷
 「で、俺の考える打開策は、値下げシールつけてくれと。それに限るね」

#87 あぷラビ 見解

 「ねーさつき。駅の地下街に新しいケーキ屋さんができたらしいよ。こんど行ってみようよ」
 さつきとなるみが話をしている
 「いいね。でも今ダイエット中だからあまり量食べないよ。多くて三つね」
 さつきがなるみに断りを入れる
 「普段いくつ食べるのさ」

 「ケーキかぁ。いいなぁー」
 横目で見つつ川谷がぼやく
 「うん。行くころにちょうど半額シールついてたらいいな」
 翔一が同意する

#88 あぷラビ みんな一緒につまみ食い

 「ラッシー隊長!また食料に毒が盛られていた模様です!!」
 部下の一人が声を上げラッシー隊長に報告する
 「なんだと! いったい今度はなんだ!」
 声を荒くし、ラッシーが問いただす
 「チーズケーキをつまみ食いしたリーバが今胃の洗浄を受けて治療しているのであります!」
 部下が答える
 「なんだと! あいつまたつまみ食いしたのか。放課後職員室に来なさいだなこれは」
 怒りをあらわにするラッシー隊長
 「で、そのチーズケーキはどうした?」
 ラッシーが問う
 「毒見として残ったチーズケーキは自分たちが食べたであります!」
 部下が声高らかに答える
 「よく無事だったな。お前ら――って原因はいったい何なのさ」

 「卵アレルギーだったの知らなくてゴメンヨー・・・そのせいでばれたけど」
 トワイスが病室にて。リーバに話しかける
 「・・・うん」
#89 あぷラビ 食料調達手段

 「よし。今日も元気に料理をしますか」
 袖をまくり、なるみが自宅の台所に立ち向かう
 「あー。余ったジャガイモ悪くなりそうだからこいつで煮物でも作るかな」

 「ヨシ。何か財布に余裕があるし贅沢に料理でもするか」
 翔一が布団から起き上がり、台所を通過し玄関へと向かう
 「・・・・・・・今日は大戸屋にするか」

#90 あぷラビ 秋

 「あー。もう秋だなー」
 鈴虫たちの音を聞きながら、ペギーがのんびりとくつろぐ
 「涼しくなったし。もう夏も見納めだね」
 誰もいない中、一人背伸びし、外を眺める
 
 「ずいぶんと涼しくなりましたね」
 トワイスが上司である戦士ラッシーに話しかける
 「ああ。隙間風。心地よくなったな」
 ラッシーが答える
 「で、冬場に向けて食料を溜め込まなきゃならないわけだが――」
 ラッシーが途中言葉を切り、部下たちを横目で見る
 「増えるどころか減ってるのはどういうことなのサ」
#91 あぷラビ 一線越えた領域

 「そういえば翔一君ってちゃんと部屋を掃除するほう?」
 ヒトミが翔一に話しかけてくる
 「掃除ですか・・? いや、それはもちろん・・・してませんけどw」
 素直に返答するべきなのか躊躇しつつ、翔一が答える
 「あー。意外とこぎれいにしてそうな身なりなのにーw」
 ヒトミが笑う
 「一応掃除してますけどw 低頻度で」
 名誉のために自己弁護を行う翔一
 「ならさならさ、アレって出てくる?v」
 不吉な発言をするヒトミ
 「アレっていうと・・・」
 少し考え込み、翔一は何を指しているのか察することが出来ず、二つの候補を挙げてヒトミに尋ねることにした
 「白くて小さいほう? 黒くて楕円のほう?」
#92 あぷラビ ありえない

 「腹減った。何か飯で食いに行こうぜ」
 ぶっきらぼうに翔一が川谷に話しかける
 「ん? ああ。もうこんな時間か。 いいぜ。カタ付けたら」
 川谷がディスクをすばやい腕裁きで片付け、答える
 「あー。翔一。そういえばお前って普段何食ってんだ?」
 いらない紙――ピーの仕損じ用紙の裏側をメモとして使っていたのだろう、をくしゃくしゃにしゴミ箱に捨てつつ川谷が尋ねる
 「普段? 外で?」
 翔一が聞き返す
 「ああ。外以外にどこがあるんだよw 社食?」
 つたない冗談だと軽く笑いつつ川谷が一蹴する
 「俺、今日みたいに残業とかじゃなければたいてい家で飯炊いて食ってるが・・・」
 ちょっと困った様子で答える翔一
 「・・・・・ありえないよ。おまえ」

#93 あぷラビ 対極

 「もうこれ以上譲歩は出来ない」
 ラッシー隊長が強い口調で主張する
 「――そうか」
 まぶたを閉じ、まるで瞑想するかのようにルード隊長は応える
 「もう、これまでだな」
 ラッシー隊長が立ち上がる
 「俺がここから去ってから、貴様とは敵同士だ。せいぜい床では気をつけるんだな」
 怒りとも似つかない押し入った声でラッシーが吐き捨てる
 「・・・・・・・。」
 沈黙し、その姿を睨み付けるような、観察するようなまなざしを向けるルード隊長

 「ラッシー隊長! ちょっと待ってください!なんでルード隊長と喧嘩してるんですか!」
 部下が不平の音を上げる
 「これは喧嘩じゃねぇ、戦争だ。あのいけすかねぇ頭カチ割るぜ」
 と、部下の肩を強くつかみ、耳元でささやくルード隊長
 「ということでお前ら。戦だ。明朝5時に集合だ」
 ラッシーが点呼を取る
 「えー。明日は食糧倉庫の当番が・・・」
 リーバがラッシー隊長に不平を言う
 「相手の食料強奪すれば冬越せてなおかつデザートがつくぜ」
 「がんばるであります!」
 即答するリーバ
 「おなじくっ!」
 他の部下が同意する
 「単純だなぁw お前らは」
 軽く一瞥し、俺は違うと主張してるようなそぶりを見せるトワイス
 「戦で功績残せば女にモテるぜ」
 「さぁて。俺の武器を手入れしないとなw」

#94 あぷラビ 戸締り

 「なるみ? どうしたのなんか様子変だけど」
 さつきがなるみに話しかける
 「ん? あ、いや、ちょっと朝ばたばたしてサ。戸締りちゃんとしたかどうか不安になって・・・」
 なるみが打ち明ける
 「あーw カギ実はかかってなかったりとか」
 さつきがよく理解したように頷く
 「大丈夫だよーv 誰も入り込んだりしないってw」
 楽観視するさつき
 「ん。あ、そうなんだけどさ、一応・・・午後から雨脚悪くなるって言うし」
 なるみが苦笑いを浮かべる
 「窓開けっ放し?」
 「いやw 閉めたつもりなんだけど、ねw まあいいよ。とっとと仕事終わらせて帰りましょ」
 ここでその話題は終了と言わんばかりになるみが切り捨てる

 「・・・聞いたか翔一」
 川谷がやな笑いを浮かべつつつぶやく
 「ああ。一応な」
 適当に答える翔一
 「――川谷、お前が何かなるみ姉さんに危害を加える前に、俺はお前を通報しとくべきなのか?」

#95 あぷラビ 腹痛
 「電車の中での腹痛は地獄。特に通勤ラッシュ。あれ人がいっぱいいて暑苦しそうに見えるが冷房ガンガンでなおかつ直撃しててもよけられないからお腹が冷えて最悪だよね」
 ヒトミが笑いながらなるみとさつきに話しかける
 「大変だねー。私は結構お腹強いほうだからあまり経験ないんだけど・・・いや、電車使わないからかもしれないけど」
 なるみが相槌を打つ
 「あー。わかるわかる。ついでに駅のトイレ、いつも混んでてありえないしね」
 さつきが同意する

 「最近見た行列の出来てる所って女子トイレだな」
 毎度の事ながらなるみたちの会話に茶々を入れる翔一
 「翔一君も並んでみたら?」
 なるみが意地悪な笑みを浮かべつつ返す

#96 あぷラビ 自動車操業

 「・・・ねぇ、翔一君。激しく道間違えてない?」
 私用車で運転中の翔一に心配そうに話しかけるヒトミ
 「あー。大丈夫だよ。きっとまっすぐ行けば国道16号に出るから」
 いつものようにマイペースに応答する翔一

 「――こんな坂道登ったっけ? 路面汚れまくってるし、舗装されて無いヨ・・」
 街路灯も見かけなくなるような山道を走らせ不安になってくるヒトミ
 「おっかしーなー。普段はこんな道通らないんだけどなぁ・・・」
 頭を書きつつ翔一が答える
 「なら引き返そうよー」
 ヒトミが翔一の袖をつかみ懇願する
 「実はな、」
 ヒトミに向き直り翔一が神妙な顔をする
 「Uターンは俺の最苦手スキルなんだ」
 「――運転私がするよ」

#97 あぷラビ のむ

 「はぁ・・・また仕事定刻に終わらない」
 深いため息とともに、なるみがディスクに向かいつぶやく
 「ちょっとカフェインでも注入してくるか」
 立ち上がり、ラウンジに向かう

 にゃー にゃー ふにゃー
 猫の肉声を録音したなるみ特製着ボイスが鳴り出す
 「――はい。もしもし?」
 なるみが器用に片手で携帯を取り出し通話する
 「なるみ今ひま? なんか今から飲みにいくって話なんだけど、くるー?」
 さつきの声。背後は騒音。
 「あー・・・・・コーヒーで十分さ」
  もう飲んでるんじゃないのかお前と内心思いつつ極力冷静に答えるなるみ

#98 あぷラビ 男の料理

 「人生、必ず浪費はつきものさ」
 川谷が眠気で狂ったのか、哲学的な口調で語りだす
 「外食でご飯を食べることと自宅でご飯を作成すること。両者を比較するとだ、 調理側の人件費と設備費が重なる点外食のほうが高くつくように思えるが、そうではないだろう」
 隣に座っていたヒトミは居た堪れなくなり化粧室へ向かう。翔一が何かいいたそうに川谷を見る
 「自炊というのは未調理の食材を自身の手で調理するものであり、調理するための周辺機器を購入するのにコストがかかり――」
 川谷が翔一に目をつけ、訴える
 「まぁ、落ち着け。」
 翔一がなだめる
 「――今度はリンゴが腐ったのか?キャベツが腐敗したのか?」
 沈痛な面持ちで翔一を見つめ、川谷が口を開く
 「メロンだ。」 

 「――高くついたな」
 翔一は同意した
#99 あぷラビ インスタントを本格的に

 「やはりコーヒーはドリップ式だな」
 かぽかぽいいつつコーヒーを作っているドリップ式コーヒーメーカーを前にコーヒー通を装った台詞をぬかす翔一
 「何か仰々しいと思ったら、コーヒーメーカー買ったんだ」
 なるみがやってくる
 「どれどれ・・・・どんな豆使ってるの?」
 と、のぞいてくるなるみ
 「ああ、ネスカフェ。」
 気兼ねなく返答する翔一
 「・・・それってインスタント用の奴じゃないの」

#100 あぷラビ 無給休暇

 「サマラちゃん100回記念おめでとーv」
 アプリンが大きな花束をもち不器用にてくてくと歩きつついう
 「ありがとーv でも最近私らまったく出てなかった気がするけどーv」
 もらえるものは貰う勢いでサマラビットがそれを受け取る
 「あ、アプちゃんにもプレゼントあげるね」
 サマラビットがごそごそとかばんの中を探り始める
 「いや・・そんな気を使ってくれなくてもぉ・・v」
 照れてるアプリン  「はいv」

 「ワーイ。三ヶ月間ノ夏休ミ延長ダー」
 引きつりつつ喜ぶアプリン

あぷラビ過去ログ 第5集